「ミスをなくす方法」は、手順とツールで全てが決まる。【精神論は不要】

ミスしない人間はいません。

突き詰めるとこういう結論で話は終わってしまうのですが、やはり、ミスは誰だってしたくないでしょう。

そして、「出来るだけミスはしたくない」と考える方が多いのに対して、間違った方法でミスを減らそうとしている方が、実はかなり多いと感じます。

なぜかと言うと、ミスを嘆くほとんどの人が「次から注意して業務に当たる!!」という漠然とした精神論で解決しようとしてしまっているからです。

残念ながら人は「ちょっとしたミス」どころか、「わりと致命傷に近いミス」ですら頭の中で全ては記憶しておけません。

「ミスが起きてしまった」事は覚えていても、「次にどうやって回避するか」について、あまり意識しないまま次の仕事に取り掛かってしまうことも多いと思います。

そこでこの記事では、できるだけ具体的に、「ミスをなくす」方法について手順、ツールという点に焦点を充てて、解説していきます。

ミスをなくす「手順」とは

冒頭で「ミスをしない人間はいない」と述べました。

言葉通り、100の仕事を1つもミスをせずに終われる人間はいません。では「ミスをなくす」なんて不可能じゃないかと思われるかもしれませんが、実はそんな事はありません。

なぜなら、ミスは「後から修正できるもの」と「修正できないもの」があるからです。

修正できるミスは、後から気付いて修正すれば少なくとも「最後」はミスで終わりませんので、実務的に何も弊害が出ません。

言い方が悪すぎますが、ミスは「なかったことにしてしまえばいい」だけの話です。

ここでは具体的に、僕が日常から行っている管理方法を紹介していきます。

まず手順の一つ目からいきますね。

1.全ての仕事を紙に書き出し、「修正可能なもの」と「そうでないもの」に分ける。

自分が抱えている仕事について、全て紙に書き出し、「修正可能なもの」と「修正不可能なもの」に分けていきます。

そして、2つに分けた仕事を、今度は優先順位の高いものに並べ替えます。

イメージとしてはこんな感じです

修正可能なもの

修正不可能なもの
①企画書提出①社外プレゼン準備
②プロジェクト会議準備②見積書作成、送付
③社内研修資料作成③顧客メール対応

あくまでこれは例なので、項目の優先順位は人によってバラバラでしょうし、もっと項目が多いのが普通だと思います。

そしてここまで準備したら、次は右側の項目について、工程を細分化します。

2.「修正不可能なもの」は、工程を細分化する。

例えば「①社外プレゼン準備」について例を出すと、

  1. プレゼンのテーマ検討    1時間
  2. プレゼン会場検索、予約   30分
  3. 参加者の確認、日程の調整  1時間
  4. プレゼン資料の準備、確認  3時間
  5. 説明の練習(リハーサル)  1時間

大きく5つの工程に分解しました。

これも紙に書き出しますが、追加で、項目の横に「予定投下時間」も書いておきます。

後は、各工程の終了時、書き出した項目の横にチェックをつけていくだけなのですが、ここで一つ注意点があります。

それは右側の仕事①を始めたら、仕事⑤が終わるまで、基本的に他の仕事を並行して行わないということです。

これは単純に、複数の仕事をまたぐとミスの確率が上がるというのと、どこまで進んだか忘れないようにする為です。

上記の例でいえば、全工程で6時間半かかっていますので、1日の内で6時間半を確保できる日に「社外プレゼン準備」を始めるのがベストということになります。

ただし、6時間確保するのが至難の業だという方は、例えば①~⑤に関しては、①~④と⑤に大きく分けられるかもしれません。⑤リハーサルだけはプレゼン前日に行う、というように設定することも可能でしょう。

「いや1時間しか確保できないんだが?」という方は、おそらく優先順位の付け方がそもそも間違っています。

3.全工程終了後、自己チェックを行う

全ての工程が終わったら、一度全ての工程についてチェックします。項目の横に「☑」というように書き込み、保存しておきます。

当然、可能ならば上長の方にもチェックしてもらうのがよりベターでしょう。

また、左側欄「修正可能なもの」についても、出来るだけこの工程を踏んで作業した方がミスは少なくなると思いますが、あまり神経質に全部をこのやり方でやろうとすると、集中が途切れる時間がなくなってしまうので、少し逆効果になると思います。

「集中力」については後述します。

「ツール」を使ってミスをなくす

基本的な手順は上記の通りですが、実際に項目を一つずつ行う際に、「ツール」を使う事でより精度が高まります。

つまり「ツール」は、「手順」を補助するためのものとして使っていきます。

以下、僕が普段使っているツールを二つ紹介します。

1.時間の管理

時間を管理することは仕事をする上で、長期、短期2つの意味で、とても重要です。

長期的には、スケジュールを守る為です。これはまあ当然と言えば当然ですよね。

そしてもう一つあります。短期的な時間管理も必要で、それはなぜ必要かと言えば、「集中力を維持する為です」

人の集中力は、とにかく長く持ちません。

一説によると人間のマックスの集中力は15分しか持たないと言われ、「ある程度高めの集中力」を維持できる時間も、90分が限界とされています。
大学の授業などが1コマ90分なのは、この「集中力」の限界から来ているようです。

つまり、どうしてもミスできない仕事を続ける時には、「90分」を計る必要があるんです。

それ以上仕事を続けてしまうと、集中力が落ち、ミスをする頻度が飛躍的に上がることが様々な実験で実証されています。
ですので、全ての仕事は最大でも90分で一度切り上げる必要があります。

ちなみにこれは、脳の覚醒、非覚醒のリズム(レム睡眠、ノンレム睡眠の切り替え)が関係しているとも言われています。

また、一度切り上げた後は15分程の休憩が必要とされているので、飲み物を飲んだり、机上の整理などの時間に充てるのが良いと思います。

時間管理のためのツール

そして、この「90分」を計るツールですが、僕はスマホの「ストップウォッチ機能」を使っています。「なんだそりゃ」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、扱いも簡単で、常に手元にあるというところが非常にポイントが高いです。

また「アラーム」や「タイマー」の方が確実ではあるんですが、90分ごとにあなたの席から爆音が鳴るとすれば、ちょっとしたミスをするより評価が下がってしまう恐れがあります。

2.To Doリスト

上記の「手順」とは、つまり「To Doリスト」を作成して整理することなので、必須です。

はっきり言ってしまうと、リストはノートなどに書き出すのが一番簡単で失くしにくいのでおすすめなんですが、難点がただ一つありまして、ページをまたがってしまうと、スケジュールが俯瞰(ふかん)で見にくいです。

1日の業務予定はバッチリわかるけど、2週間分の予定は少し立てづらいことが多いと思います。

その点、アプリならカレンダー機能ですぐに表示できます。あとは、荷物は増えないしいつでもどこでもチェックができるので便利です。

「確認する回数」を増やすということは、ミス防止にもつながりますからね。

特に普段あまりカバンを持たないで通勤をする、という僕のような横着者の方には、スマホアプリでの管理がオススメです。

To Doリスト作成のためのツール

ちなみに僕が使っているアプリは「Any.do」というアプリです。

Any.do: To-doリスト&カレンダー

Any.do: To-doリスト&カレンダー

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To Doリストとカレンダー機能が合わさったようなアプリで、非常にシンプルな作りになっており、直感的に操作可能です。

また、「一覧表示」と「カレンダー表示」の2種類から表示が選べるので、用途に合わせて使い分けができてとても便利ですね。

一覧表
カレンダー表示
短期で片付けられるなら「一覧表示」が一番忘れにくいですし、中長期でとりかかる仕事なら「カレンダー表示」で管理していくのがよいと思います。
基本的にTo Doリストアプリは、「登録した項目(仕事)を、自分でタップで消していくだけ」なので、シンプルな方が使いやすいと思います。
本当にシンプルさを追求すると、日付とか関係なく「一画面にただただ項目を登録していくだけ」というものもありましたが、さすがにシンプル過ぎたので使いにくかったです。
「Any.do」を使うにはGoogleアカウントの取得が必要なので、持っていない方は事前に取得が必要です。

まとめ:ミスをなくすには、手順を細分化しよう。ツールをサポートで使うとなお良い。

いかかでしたでしょうか。

とりあえず、今僕が行っているミスをできるだけなくす方法について解説しました。

原則としては、「リストを作った上で、必要な業務については要素をできるだけ細分化して管理する」こと、これだけです。

紙でもアプリでもご自分の仕事のスタイルに合わせてやってみて下さい。

最初はめちゃくちゃに時間がかかるかもしれませんが、慣れてくると1日分の業務リストの作成は10分で終わります。

後から謝罪や修正対応に時間を使うくらいなら、先に「手順」をガッチリやった方が絶対に効率的です。

 

以上です、ご参考になれば!

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