扶養控除申告書とは何か?
- 障害者控除・・・あなた自身、もしくは配偶者や親族が障害者である場合に受けられる控除。障害者手帳の写し等の添付が必要。
- 寡婦(寡夫)控除・・・夫(妻)と離婚、もしくは死別した後に扶養親族に該当する子供や親がいる場合に受けられる控除。
- 勤労学生控除・・・あなたが働いている学生で、年収130万以下の給与を受け取っているフリーター等である場合に受けられる控除。
これらの控除制度(税金を安くする制度)に該当することををきちんと会社に伝えることで、税金を安くすることができます!
扶養控除申告書を提出する人
配偶者や扶養親族がいない場合でも、「扶養控除申告書」は会社に提出する必要があります。
これは、パートやアルバイトの方も例外ではありません、
雇用者側に提出が義務付けられている訳ではないのですが、提出しないことで、あなた自身にとって面倒な手続きが後々増えることになります。
「書くのが面倒だなあ・・・」と思って提出しないと、もっと面倒なことが待っていますよ・・・!
具体的には主に以下の二つです。
1.年末調整を受けられない
年末調整を受けるには、「扶養控除等申告書」の提出が要件です。
もちろん給与を受け取っていれば税金の計算は必要ですので、つまりは、あなたが自分で確定申告をすることになります。
2.源泉所得税が高額になる
通常、源泉所得税は「甲欄」と呼ばれる利率の低いテーブルを元に源泉税額が計算されています。
しかし、「扶養控除申告書」の提出がない場合、「甲欄」ではなく「乙欄」と呼ばれる利率の高いテーブルを元に税額が計算されます。
せっかく103万円以内だとか150万以内だとかに給与を調整したとしても、「乙欄」の場合は普通に源泉税が引かれる仕組みになっていますので、「収入が少額だから・・」と言って、出し漏れがないように注意しましょう。
2つの会社で働いている場合はどうなる?
扶養控除等申告書は、2つの勤務先に同時に提出することはできません。
なので、どちらか一方の会社にのみ「扶養控除申告書」を提出することになります。
つまり、2か所から給与を受け取っている場合、どちらかの会社では①乙欄で源泉税計算が行われ、②年末調整も受けられないことになります。
ですので、2か所から給与を受けている方は、扶養控除申告書を提出しようがしまいが、確定申告をする必要があります・・!
ちなみに、確定申告する給与収入は、「扶養控除申告書」を提出しなかった会社の分だけでなく、2か所の給与を合算した金額で申告を行いますので間違えない様にご注意ください。
扶養親族が増えた(減った)場合はどうする?
「扶養控除申告書」は、原則的にはその年の最初の給与の支払を受ける日の前日までに提出することになっています。
ですので、年度の途中で子供が生まれたり、配偶者や親族の所得が増えて扶養から外れた場合、「扶養家族に異動があった」ことを会社に告げ、「扶養控除等申告書」を会社に改めて提出する必要があります。
まとめ:扶養控除申告書を面倒くさがると、後からもっと面倒なことになる
いかがでしたでしょうか。
扶養控除申告書がどんなもので、どんな方がどんな場面で提出する必要があるかについて解説してきました。
適切に会社に申告書を提出して、無駄な税金を払わないように気を付けましょう!