転職を決意した時に、最も必要なもの、準備すべきものを知ってますか?
たくさんありますし、きっと色々思いつきますよね。でも、「最も」ですから。一個だけ選ぶなら、です。
[list class=”li-check li-mainbdr main-c-before”]- 業界の知識をつける
- 人脈を作る
- 面接の練習をする
一般的に考えられるのはこれくらいでしょうか。
しかし、上記のものを思い浮かべた方は、残念ながら全て不正解です。
答えを言いましょう。
最も必要なものは、「お金」です
[say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/08/silhouette-895681_640.jpg” name=”ボス” from=”right”]いや知ってるわそれ![/say][say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/03/man-2612537__340.jpg” name=”Xi藤”]本当に知ってます?一番必要だって。[/say]僕の会社では、半年に一度、部下全員の面談を行うんです。
主に業務、業績の話をするんですが、面談の時には、それらも含めてできるだけ「自分の今の状態」を、ざっくばらんに話してもらうようにしています。
評価を上げる為だけの話とかされても、あまり面白くないですし、直属の上司にすら本音を言えないとか、とても健全な職場とは言えないんじゃないかと考えているからです。
その面談時、不特定多数の部下からよく出る話が「転職」に関するものです。
僕が中途入社組だってこともあるんでしょうね。まあ、転職が頻繁に話題に上る会社ってそもそもどうなんだというのは別の話で。
部下からよく聞かれる「転職」の話
[say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/09/yaruki_moeru_businessman.png” name=”部下” from=”right”]Xi藤さん、転職する時ってなにから準備しましたか?[/say][say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/03/man-2612537__340.jpg” name=”Xi藤”]おかね。[/say]この後、鳩が豆鉄砲を食らったような顔する部下、までがセットです。
本当に、こういったやり取りを多分累計で10回くらいはしました。とにかく今の若い子って賢いから、自分が今の会社に40年とか勤めるはずがないって気付いているのかもしれませんね。
そしてこのやり取りが、この記事を書こうと思った理由です。
話を戻します。
鳩豆顔で固まった部下に、いつも逆に質問するんです。
[say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/03/man-2612537__340.jpg” name=”Xi藤”]むしろ、他に何が必要だと思ったの?[/say][say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/09/yaruki_moeru_businessman.png” name=”部下” from=”right”]え、コネ作りとか、実績作りとか勉強とか・・[/say]たしかに、必要なんですよ。コネ作りも実績作りも勉強も。でも、それって一番必要なことではないですよね。だって、コネがあったって、知識があったって、生活できないから。
10人に質問されて、「おかね」と答えて「ですよねー。」と言われたのは多分1人くらいだったと思います。
他の9人は、「辞めてどうやって生活をするか」よりも「次の面接をどう切り抜けるか」の話をしたがるんですよね。
わかるんですよ。確かに「次の仕事が決まらないと生活に困る」というイメージが先行するのは。ただ、あまり極端に「入ってくるお金」だけにこだわるのはどうなのかという話です。
転職にあたって考えるべき順番
要は、時間というリソースを割く「順番」の話なんです。
例えば、「辞めたい!」と決意してからすぐに、コネ作りを始めるとします。でもそれって、外部要因に大きく左右されますよね。
その時すでに何社か自身が懇意にしている会社があったとしても、その会社がそもそも求人していなければ入り込む隙がないですし。
そういったものがなくて、「1からコネづくりをするぞ!」と決意したとしても、結実するまでにどれだけの時間がかかるんだという話です。そしてこれは、実績も勉強も同じです。
「勉強をスタートします!」として、それが実務でも役立つレベルになるのにどれくらいの時間が必要か。
もっと言えば、その分野で傑出して、面接にも有効な程にその道を究めるとすれば。その業界にもよりますが、まあ半年では無理でしょうね。
それくらいの努力はみんなやってます。
辞めようと決意した今、考えることじゃないんです。
最初にリソースをどこに充てるか
もちろん、「次」の事を考えることは重要ですよ。でも、次を考える時に一番必要なことは、「現状」を把握する事です。
なぜなら、「次」の事は自分の頭の中で完結しないからです。どれだけ考えても不安はなくなりません。
そして「現状」というのははっきり言ってしまうと、自分の預金額であり、家計簿です。
自分の家計の資金繰りを計算することはすぐにできます。電卓を叩けばいいだけです。今いくら持ってて、今後いくら生活にかかるのか。
つまり、少ないリソースで、外部要因に左右されずに完結できる作業ということです。
転職に迷った時に本当にフォーカスすべきは、現状の資産負債のバランス(B/S)の方で、将来の収入と支出のバランス(P/L)じゃないってことですね。
例えば、あなたが明日退職して、次にいつ就職するか。誰にもわかりません。
でも、「資産(=預金)が100万円あります。月の支出は毎月20万円です。」だとすれば、これから無収入で何か月生活が成り立つかは、明確にわかります。
なぜ収入にこだわる人が多いのか
[say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/09/yaruki_moeru_businessman.png” name=”部下” from=”right”]そんな事言われても、貯金が減ってきたら焦っちゃいますよ[/say][say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/03/man-2612537__340.jpg” name=”Xi藤”]なんで焦ってしまうかわかる?[/say]現状の資産ではなく、将来の収入にばかりフォーカスしてしまうのは、現状を正確に把握できていないからです。
言い換えれば、自分が月に使っているお金を把握していないんです。さっきの例で言えば、「毎月20万の支出がある」と認識している人が、極端に少ないです。
自分に支出について聞かれても、ほとんどの人ははっきり答えられません。答えられても家賃、スマホ代、光熱費くらいですかね。
「そうは言っても毎月飲み代(交際費)とか安定しないし・・」とかもよく聞く話なんですが、平均値から毎月20%も変動する一般人なんて、ほとんどいませんから。そこは考え過ぎる必要がないと思います。
心理的財布という言葉があります。
これは、1万円を財布に使うより、車に使う時の方があまり深く考えずに使う。というようなものなんですが、無収入時にはこれと似たような作用が働いてます。
「資産」よりも「収入」の方が心が安定する(気がする)。なので、収入(仕事)のことをまず最初に考えよう。となっているんですけど、実はこれって「心の安定」を考えた時には、逆に遠回りなんですよ。
どうなるかわからない将来のことより、はっきりとした「今の数字」の方が、遥かに生活の助けになるという当たり前の事実が、焦ってわからなくなっちゃうんですよね。
繰り返しますが、生活にとって重要なのは不確定な「将来の仕事」よりも「今持ってるお金」です。
支出を「抑える」ことも重要
[say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/09/yaruki_moeru_businessman.png” name=”部下” from=”right”]資産が重要だというのはわかりました、じゃあその次は仕事(収入)の話ですね?[/say][say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/03/man-2612537__340.jpg” name=”Xi藤”]まだまだ現状の話だよ。[/say]次に考えるべきは、キャッシュアウトの方です。理由は同じです。外部要因に左右されず、自分の意思だけで解決できるからです。
現状を正確に把握する。そして、「現状についての改善」を考えるのが次です。
「本当に今すぐ仕事を辞めたい」と考えているならば、できるだけ辞めた後の無収入の期間に余裕を持たせるべきでしょう。毎月の支出をできるだけ抑えて、且つできるだけ平均を逸脱する支出は避けることが重要です。
さっきの例で言えば、月の支出額が20万円なら5か月しか持ちませんが、月の支出額が10万円なら10か月持ちますから。
節約ってどういうもの?
[say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/09/yaruki_moeru_businessman.png” name=”部下” from=”right”]ええ・・じゃあ、食費を削ったりするのが重要ってことですか?[/say][say img=”https://xitosite.com/wp-content/uploads/2018/03/man-2612537__340.jpg” name=”Xi藤”]そうではなく、重要な事は「節約方法を知ること」だよ[/say][card2 id=912]この記事でも書きましたが、節約のヒントはそこらへんにあります。別におかずを1品無くしましょうという話ではありません。
目的はあくまで「無駄な」支出を減らすことで、余裕を生むことですから。生活を切り詰めたら余裕が生まれなくなっちゃいますよね。
なぜ「お金」が必要なのか
ここまでとにかく「お金を持っていること」の重要性をお話ししてきました。
なぜかと言えば、お金があれば、余裕ができるからです。
言い換えれば、無収入で暮らせる期間が長い方が、就職活動に有利だからです。
理由は二つあります。
就職活動は時間がかかる
僕は面接を受ける側も求人する側も何社も経験してますが、両側をやってみて改めて感じた事があります。
それは単純に、就職活動は巡り合わせであって、ある意味で数勝負であるということです。
単純に面接に行ける数に違いがでますし、仮に就職コンサルタントを使っていているような場合でも、紹介される会社には時間的な限りがあります。
例えば、あなたに1か月しか時間がなかったとしたら、2か月後に出てくる優良な案件には巡り合えません。
それらの「機会損失」という面が一つ。
面接に向かう精神面
もう一つは、誰もが知っていることや感じていることだと思いますが、余裕がない状態は、緊張しやすいです。
仮にあなたが、「今回の面接に落ちたら生活が困窮する」という状況で、面接で100%の力が出せるでしょうか?
一定の緊張感は必要なのかもしれませんが、面接や就職の試験の場面でガチガチの状態で臨みたいという人は少ないでしょう。
転職に有利な状態で臨む為に、「余裕」は必要不可欠な要素です。
この記事のまとめ
[list class=”ol-circle li-mainbdr main-bc-before”]- 転職に一番必要なものは「お金」
- 自分の資産を正確に把握する
- 同時に、支出も出来るだけ抑える
- 資産に余裕があれば転職活動にも余裕が出る
とにかく現状から逃げたいから、何も考えず退職するというのは良くありませんが、自分の現状を把握せずに、焦って就職を決めてしまうことも、同じくらい愚かなことです。
転職には時間をかけるべきで、時間をかける為にお金は貯めておくべきだし、持っているお金を無駄なく使う為に、自身の生活の無駄は削りましょう。
身も蓋もない言い方ですが、お金の余裕が「心の余裕」につながりますから。
先の話の心配は、「現状の把握」で、できるだけ取り除いておくことが重要だと思います。
では、幸せな転職活動を~ (^0^)/~~